連携型中高一貫教育講演会

 11月30日(水)、小瀬高校、明峰中学校の全校生徒を対象に、「連携型中高一貫教育講演会」を実施しました。この講演会は、連携型中高一貫教育の一環として、連携校の生徒を対象に、様々な分野で活躍する講師から話を聞くことで、心豊かでたくましい生徒の育成を図ることを目的として実施しております。

  

 

 講師として、茨城放送編成事業部アナウンス室長の菊地真衣さんをお招きしました。菊地さんは、茨城県常総市出身で、防災士やいばらき観光マイスターS級認定などの資格を取得しております。また、「菊地真衣のこんなんで、いいのかYO!?」、「4Me」、「HAPPYパンチ」などの番組を担当されております。

  

 

 講演ではまず、アナウンサーになりたいと思ったきっかけについてお話をしてくださいました。小学校5年生の時にやった放送委員会での出来事や、なりたい気持ちを周りの人間に表現しながらも、「真衣がなれるなら誰でもなれる。」という言葉に傷ついた経験、就活でアナウンサーへの道に一度挫折した経験など、失敗談も交えながらお話をしてくださいました。また、就活を一度休んだ時期に行った富士急ハイランドでの出来事を父に話していたときに、父から、「真衣の話を聞いていると、本当にその場所に行っているみたいだ。」と言ってもらえたことで、「「言葉」で人をどこにでも連れていけるような人間になりたい!」と自分の目標を明確にし、アナウンサーへの道に再挑戦したことなども話していました。

 

 

 

 次に、実際に茨城放送のアナウンサーになってから直面したラジオのアナウンサーの難しいポイントについてお話をしてくださいました。声だけで自分が見ているままを相手の頭の中にも描いてもらえるように話さなければならない点、多くの人間が聴いていることから、誰かを傷つけることがないように、配慮をしながら発言をしなけらばならない点など、普段の仕事で気をつけている点を教えてくださいました。また、記事を読む際には、ただ読むのではなく、読んでいる内容の意味を自分自身がしっかり理解したうえで読むことで、相手にしっかり伝わるということもお話ししていました。

 

 

 最後に、相手の心を開いたり、相手との壁を壊すためのコツを伝授していただきました。自分の失敗談を話してみることで、相手に親しみをもってもらうこと、たわいもない会話や相手への質問を通して、相手に対して興味をもっていることを伝えることなどを通して、様々な相手と距離を縮めていくことができるということを伝えてくださいました。また、「言葉」は使い方によっては、相手を簡単に傷つけてしまう「刃物」になることも強調し、自分の発する言葉で相手がどのような気持ちになるかを考えながら発言することが大切であると伝えました。

 

 

 講演の最後に、菊地さんから、「人を傷つけるために使うのではなく自分を輝かせるために『言葉』という武器を使ってほしい!」という、言葉を使う仕事であるアナウンサーのメッセージを残してくださいました。

  

 

 講演後には、多くの生徒から質問がありました。「アナウンサーになってよかったことは?」、「アナウンサーになるために実践したことは?」、「アナウンサーの仕事をするうえで、日常生活で気をつけていることは?」など様々な質問がありました。「アナウンサーの仕事で辛くなったりストレスがたまったときに支えになっているものは?」という質問では、いつも夢を応援してくれる家族の存在を挙げ、「家族に『夢が叶ってよかったね』と思ってもらえるように頑張らなければならない」と自分を奮い立たせているとお答えいただきました。

 

 

 

 

 生徒代表謝辞では、本校2学年の諸澤さんが、「夢を追い続けることの大切さを学ぶとともに、遊園地に行ったときのエピソードから、自分も色々な人から支えられながら生きていることを実感できた。また、相手の気持ちを考えながら会話をし、『言葉』を上手に使っていきたい。」と菊地さんから学んだことを振り返りながら、感謝の気持ちを述べていました。

 

 講演会を終え、生徒からは、「アナウンサーという素晴らしい職業に就いている菊地さんが、失敗談をざっくばらんに話してくださり、親しみを感じながら講演を聞くことができた。」、「人とのコミュニケーションをとるのがあまり得意ではないので、菊地さんの相手との距離を縮めるコツが参考になった。」、「『言葉』が時には『凶器』になるという言葉が強く刺さった。相手を傷つけるのではなく、幸せにできるような言葉の使い方を心がけたい。」といった感想が寄せられました。